2012年6月の署名式が当日になって延期された日韓軍事情報包括保護協定(秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定:GSOMIA)が、約4年半後にして、ようやく締結された。韓国側の閣議決定から3日後の6月29日午前、日本側も閣議で了承され国内手続きが完了し、玄葉大臣からは「日韓情報共有の基盤づくりは、日米韓の情報共有につながることからも、日本の安全保障に資する歴史的な出来事」との声明があったが、その日に外務省で予定されていた玄葉大臣外務大臣と申ガク秀駐日大韓民国特命全権大使による署名式約1時間前の午後3時頃、在日韓国大使館から日本国外務省の杉山晋輔アジア大洋州局長に「韓国国会との関係で署名は延期したい」と電話があった。杉山局長は「署名は行う
べきであった」と不快感を伝えた。

署名には日本側から大韓民国駐箚日本国特命全権大使長嶺安政、韓国側は韓民求(ハン・ミング)国防相が協定文に署名した。それに伴い、22日午後朴槿恵大統領はこの協定の署名を裁可した。大使にはあるけど、国防相には条約締結権無いのかな??

二国間条約の場合、政府代表が署名を行った時点で効力を発する行政協定(行政取極)あるいは簡易協定と、議会による批准等の承認を受けて初めて発効の手順(批准書の寄託等)を踏むことのできる通常協定がある。いずれの場合においても、二国間の協定である場合は、協定に「加入」するという手続を踏むことはない。すなわち、行政協定(行政取極)の場合、政府代表間で相互に署名を行うことで当該協定を締結したことになるが、通常協定の場合は、相互の政府代表者による署名後に、議会による批准等の承認を得るまで当該協定は発効しないことになる。